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黄金の王 白銀の王 [本]

黄金の王 白銀の王
沢村凜さんの本です。
なんとなく古代日本風な舞台のファンタジーですが、テーマは重いです。
ファンタジーだけど、政治がテーマですと言いたくなる物語。

敵対する部族の頭領たる二人の男子。
永続的な平和を求めて、反対する年長者を色々な手段で押さえながら、それぞれの立場で足場を固めていく。

今の先が見えない宗教や民族間の対立を思うと、こんな風にトップに立つ者同士がやれたらと思います。
今の対立の構造を見ていると、この本のような方法しか終わらせることはできないのではないかとも思えます。

かといって、すんなりとうまく進むわけではない。
たくさんの血が流れ、離反があり、裏切りや執念や・・・
最後に描かれる世界は明るいけれど、ハッピーエンドと言っていいのかどうかはなかなか微妙です。

ちょっと、考えさせられる物語でした。
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